手術後のリハビリ

手術後から回復までの期間は創(きず)をかばって動きますが、創が回復してからもその動きが癖になってしまうと上手に身体を使うことができにくくなってしまいます。手術した部位に「動かさない⇒固くなって動かしにくくなる⇒動かせない」といった悪循環ができ、その動作に関わる筋肉の回復も遅れることになります。そこで、固くなって動かしにくくなっている部位とカバーするために頑張りすぎて凝っている部位に刺激を与えると、身体をバランス良く動かすことができるようになり、リハビリテーションに繋がります。


ヨーキー1歳の大児くん。4ヶ月程前に左膝の手術を受けました。

[ビフォー]
手術後早い時期から元気に動き回っていますが、手術した左足は浮かして飛び跳ねています。3ヶ月を経過して手術の傷は癒えていますが、ゆっくり歩いても左足を前へ出す際の股関節の可動域が狭く前方に着地できず、体重を支えきれないでいます。また、前足加重で頑張っているために肩甲骨周りが凝って可動域が狭くなり、前足の歩幅も狭くなっています。
[アフター]
まだ後ろ足の筋力が戻っていないために、頭を下げることで前足に加重をかけて歩いています。急ぐと左足をつかないで飛び跳ねてしまったりしますが、左股関節の前方への可動域が改善して着地位置が前方に移動し、膝も使えるようになって歩幅が広がり、体重を支えられるようになってきています。前足を運ぶ際に肩甲骨も動かせるようになって、前足の歩幅も広がりました。
一歩一歩体重を支えて歩くことがリハビリとなり、これからの筋力回復に繋がっていきます。

頑張れ、大ちゃん!